COOL STRUTTIN' (Blue Note) |
| - Sonny Clark |
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Sonny Clark (p) Art Farmer (tp) Jackie McLean (as) Paul Chambers (b) "Philly" Joe Jones (ds) 1958/01/05 |
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ハイヒールのジャケットで有名な一枚。 ニューヨークの路上をクールな足取りで歩く女性の足が大胆にトリミングされたジャケットは、ジャズファンならずとも多くの人が目にしているジャケットアートだろう。 もっとも私の場合は、ジャケ写の上のタイポグラフィを粋に感じる。 COOL STRUTTIN'/SONNY CLARK のフォントが上下に揺れており、 まるで文字も歩いているように見えるのだ。 『クール・ストラッティン』は、ソニー・クラークというピアニストの代表作であるばかりではなく、モダン・ジャズが最も輝いていた時代の、素晴らしい演奏が封じ込められた一枚でもある。 ジャケットと同等、もしくはそれ以上の魅力が中身の音楽にはある。 特にタイトル曲では、冒頭の数音で、このアルバムのムードに引き込まれてしまうこと請け合い。 ブルース形式の曲で、簡潔だが、聴き手を魅了してやまないメロディだ。 ふっくらとコクがあり、粘っこいノリのピアノを奏でる、ソニー・クラーク。 もっとも、この味わいは地味な味わいでもあり、私の場合は、2本の管楽器の合間から顔を出す、このふくよかなピアノの味わいの虜になるには随分と時間がかかったものだ。 ジャッキー・マクリーンのアルトの熱っぽい吹奏も良いが、まるでその熱を静かに沈めるかのようなアート・ファーマーの知的で抑制の利いたトランペットも演奏をピリリと引き締めている。 2曲目の《ブルー・マイナー》も聴けば聴くほどその魅力の虜になってしまう。 ラテンリズムに変化するサビの箇所は一度聴けば忘れないほどの魅惑的なメロディだ。 マクリーンのアルトと、ファーマーのトランペットのブレンド効果がばっちりと効いたアンサンブルで、『クール・ストラッティン』の成功は、この管楽器奏者二人の組み合わせでなければ成しえなかったのだろうということを実感させられる。 きっとどちらか一方が別の管楽器奏者だったら、ここまで素晴らしい内容、おいしい音色として後世に残ったかどうか、はななだ疑問だ。 《クール・ストラッティン》と《ブルーマイナー》。 この2曲がこのアルバムの看板で、『クール・ストラッティン』の素晴らしさを語るうえでは、この2曲が引きあいに出されることが多い。 しかし、この2曲に満足せずに《ディープ・ナイト》にも耳を傾けて欲しい。 演奏が始まるとしばらくはピアノトリオで演奏が進んでゆくが、この箇所こそ、ピアニスト、ソニー・クラークのリーダーアルバムならではの見せ所でもある。 哀愁ただよう切ないメロディを、少々早めのテンポで必要以上にセンチメンタルに陥らずにアプローチするクラーク。 これに覆いかぶさるように飛び出すアート・ファーマーのトランペットのタイミングも見事だ。 隠れた名演奏。 《クール・ストラッティン》《ブルーマイナー》に続く、第3の『クール・ストラッティン』代表曲だ。 聴けば聴くほど味わいの増す名盤とは、まさに『クール・ストラッティン』のためにあるような言葉。 まるで、毎日食べても飽きない白米のような味わいだ。 白米が主食の日本で受け、白米が主食ではないアメリカ本国では受けなかったのも分かるような気がする(笑)。 |
| (2008/06/03) |
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