1st BASSMAN (Vee Jay) |
| - Paul Chambers |
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Paul Chambers (b) Tommy Turrentine (tp) Curtis Fuller (tb) Yusef Lateef (ts) Wynton Kelly (p) Lex Humphries (ds) Recorded in Chicago 1961/02/06 |
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このアルバムのもう一人の主役は、ユセフ・ラティーフだと思う。 全6曲中、キャノンボール・アダレイ作曲の《フーズ・ブルース》を除けば、すべてラティーフの曲だ。 しかも、6曲目のキャノンボール参加の曲は、原盤のレコードのほうには収録されていないので、実質的にはすべてラティーフの曲によってアルバム全体が占められているといってよい。 したがって、ラティーフのカラーがどうしても他のプレイヤーを差し置いて際立って聴こえてしまうのも当然といえば当然のことかもしれない。 ラティーフの曲群は、難解とまではいかないが、少しとっつきにくい。 そして、ちょっと無愛想。 よく聴くと、抑制された独特なトーンに彩られていて、それはそれで魅力的なのだが、キャッチーと形容するにはほど遠いメロディラインのものが多い。 カラーではなく、あくまでモノトーン。 しかし、スタンダードやバップのリフのような分かりやすいメリハリに欠ける代わりに、不思議なオリエンタル的な感覚がある。 これらの曲のテイストが、そのまま彼のテナーのスタイルに直結している。 ダークで、ワイルドなのだ。 このラティーフのプレイに影響されてか、あるいは曲のトーンに影響されてか、ウイントン・ケリーのプレイも、いつものハッピーなフィーリングは影を潜め、禁欲的なムードが色濃く漂ったものになっている。 そして、締まりのあるケリーのバッキングの及ぼす影響か、どことなく能天気なカーティス・フラーのソロまでもがピリリと締まったテイストに感じられるから不思議だ。 いずれにせよ、“ラティーフ効果”が演奏全体に行き渡っていることは間違いないし、このテイストが『ファースト・ベースマン』全体を彩っていると思う(キャノンボール参加の曲は除く)。 “ラティーフ効果”の影響か、全体的に華やかさには欠けるものの、ダークでハードボイルドタッチな演奏が続く。 アルバム全体を貫く、淡々と抑制されたトーンの中で、一歩間違えれば単調となりがちな演奏の中、チェンバースは一音一音、しっかりとリズムを刻んでいる。 もちろんベースソロもあるし、アルコ弾きも披露してはいるが、このアルバム全体の印象は、“刻むチェンバース”だ。 遊びや装飾を廃して、じっくりと、徹底してストイックに4ビートを刻むチェンバースの姿に男を感じてしまうのは私だけではないだろう。 淡々とした“4つ刻み”の中から、次第に不思議な高揚感がじわじわと生まれてくるから不思議だ。 たかが4ビート、されど4ビート。 1小節の中に4つの音を刻むだけのチェンバースだが、これほど鬼気迫る“4つ刻み”のピチカートも珍しい。 “ファースト・ベースマン”の名に恥じぬ、“男一匹ベース野郎”を感じさせる演奏だと思う。 ポール・チェンバース、最後のリーダーアルバム。 |
| (2002/07/06) |
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