TRUE BLUE (Blue Note) |
| - Tina Brooks |
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Tina Brooks (ts) Freddie Hubbard (tp) Duke Jordan (p) Sam Jones (b) Art Taylor (ds) 1960/06/25 |
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ティナ・ブルックスは、「幻のテナーマン」と呼ばれている。 なぜ“幻”なのかというと、レコーディングとライブの回数が極端に少なかったからだ。 レコーディング回数は生涯14回のみ。しかもすべてが発表されているわけでもなく、未発表の演奏も多い。 演奏出来るライブハウスにも恵まれなかったことも、彼の無名っぷりに拍車をかけている。 なかなか味のあるプレイをするテナーマンにもかかわらず、当時の彼を取り囲む環境は冷たかったようだ。 晩年は慢性の麻薬中毒のため、病院と刑務所を行ったり来たりの生活。 1974年8月13日、享年46歳で腎臓病のため死去するという寂しい人生を送ったテナーマンだが、残された音源の愛好家がいる限り、彼の名はジャズ史に永久に記憶されることだろう。 特に、彼の代表作『トゥルー・ブルー』がある限りは、ティナ・ブルックスというテナーマンは、永遠にハードバップをこよなく愛するファンの脳裏から消え去ることはないだろう。 昨年より、東芝より厳選された100枚のブルーノートのアルバムが廉価で発売されているが、その中の2枚に彼のアルバムが選ばれているのは嬉しいかぎり。 これまで聴いたことのなかった人も、気軽にティナのアーシーな世界を味わうことが出来るようになった。 彼の代表作は、なんといっても『トゥルー・ブルー』。素敵なジャケットのアルバムだ。 色味の違う様々な青が塗られたジャケット。 それぞれの青に「Blue In and Out」、「Too Blue」、「Blue Note」などblueが含まれる言葉がキャプションされている。True Blueという文字のところには、ティナのポートレイトが収まっている。 このテナーマンこそが、真のブルーさ加減を体現する男なのだ、とでも言いたげな演出。 煙草をくわえて得意顔のティナの表情には、「俺様がホンモノの青を教えてやるぜ」といわんばかりの余裕に満ちている。 このアルバムは、やはり、1曲目でしょう。 《グッド・オールド・ソウル》。 まず、タイトルにグッとくる。 アーシーな曲調。 どっしりと地に足のついた堂々たる味わい。 骨太のバーボンのような味わい。 まさに威風堂々という形容が相応しい。 ティナのくすんだ音色と、フレディ・ハバードのブライトながらも重量感に満ちたトランペットの音色の組合せが素敵なテーマは、アルバムの幕開けに相応しい。 ゴキャン!!と合いの手を入れるデューク・ジョーダンのピアノも威厳たっぷりだ。 この出だしのテーマだけで、『トゥルー・ブルー』の虜になってしまう人も多いのでは? 次点は、3曲目の《ドリスのテーマ》か。 リズムがラテンタッチのテーマは、泣きの要素がたっぷり。これぞ、哀愁のハードバップ! 甘さに流され過ぎないセンチメンタリズムも素晴らしい。 またしても、女性の名前のタイトルだが、《ミス・ヘイゼル》も良い。 長めのソロが展開されているので、ティナの魅力がたっぷりと味わえる。 彼のフレージングの流麗さ加減といったら、まるでハンク・モブレイのようだ。 私はジャズ喫茶でかかっているアルバムを見ないままこのアドリブパートを聴いたときは、ハンク・モブレイのソロだと信じて疑わなかったほど。 柔らかい音色で滑らかに、一切の引っかかりもなく、流れるようにメロディアスに展開されてゆくティナのテナーは絶品だ。 さて、タイトル曲の《トゥルー・ブルー》は、どうなのかというと、うーん、じつは、いまだにワタクシ、この曲を好きになれないのですよ。 随分と聴きこんだので、少しずつこの曲、というか曲調にも慣れてはきたのだけれども曲の頭から最後までしつこく続くおっちょこちょいな感じリフが、昔のドラマや映画のコミカルなシーンに出てきそうな曲調で、ちょっと腰砕けなんだよね。 もちろん、このテーマを単調にしないためにアレンジされたホーンの組合わせは、なかなか工夫されているなとは思うけれども。 |
| (2005/01/21) |
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