THE THIRD WORLD (Flying Dutchman)
- Gato Barbieri

  1. a) introduction
    b) Cancion Del Llamero
    c) Tango
  2. Zelao
  3. Antonios Das Mortes
  4. a) Bachianas Barsileiras
    b) Haleo And The Wild Rose

Gato Barbieri (ts,fl,vo)
Roswell Rudd (tb)
Lonniel L. Smith,Jr. (p)
Charlie Haden (b)
Beaver Harris (ds)
Richard Landrum (per)

1973/12/10

『アンダー・ファイヤー』とともに、私のガトー愛聴盤だ。

B級感ゆえのカッコ良さがあり、そこがたまらない魅力なのだ。
B級感というと、ちょっと語弊があるかもしれないけれど、昔の香港映画、そう、ジャッキー・チェンの『蛇拳』とか『ヤング・マスター』あたりのテイスト。それから、70年代の特撮ヒーローのカッコよさのツボ、このヘンに「うん、うん、わかる、わかる、そ〜なんだよな〜」と、共感出来る人には、ガトーの『第三世界』や『アンダー・ファイヤー』はたまらない世界、燃える世界なんじゃないでしょうか。

とはいえ、このアルバムの舞台は香港でも日本でもなく、日本の裏側、南米はアルゼンチン。
ガトー・バルビエリは、アルゼンチン出身のテナー・サックスプレイヤーなのだ。

なんだか胡散臭さぷんぷんだけど(ゴメン!)、出てくるサウンドの“ベタさ加減”がカッコいいテナー・サックスプレイヤー、ガトー・バルビエリ。
サックスを通じて、すさまじく咆哮します。

「ぶぎゃー、どぎゃぁ〜、ぶりぶり!!!」

このサウンドは、彼の崇拝している先輩プレイヤー、コルトレーンの比ではありません。

そうかと思うと、イントロでは歌うし(笑)。
♪やめりとぉ〜、やいやいやいやい、やいやいやぁ〜
しかも、なんだかものすごく頼りない歌声だぞ(笑)。
酔っぱらっていい気分になって民謡を口ずさむ田舎の青年団の若者のようだ。

でも、なんだか引き込まれてしまうのもまた、たしかで。
チャーリー・ヘイデンの確実なるボトムの支柱を形作る。
これに上に乗るは、哀愁の旋律。
くわえて、分厚いアンサンブルが我々に襲いかかり(らズ・ウェル・ラッドのトロンボーンが、サウンド作りにすごく貢献している)、もう逃れられない。ああ、引き込まれてゆく、ガトーの世界に。

決して安っぽいというわけではないけど、なんとなく場末感も漂う、この感じ。たまりませんですね。 キライな人はキライなのかもしれないけど、私は結構好きです。毎日は聴けないけど。
(2004/03/20) 


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