HOLIDAY FOR SKINS VOL.2 (Blue Note) |
| - Art Blakey |
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Art Blakey (ds,chants) Donald Byrd (trumpet) Ray Bryant (p) Wendell Marshall (b) Philly Joe Jones (ds,tympani,chants) Art Taylor (ds,gong) Sabu Martinez (bongo,conga,chants) Victor Gonzalez (bongo) Ray Barretto (congas) Chonguito Vicente (congas) Andy Delannoy (maracas, cencerro) Julio Martinez (conga,tree log) Fred Pagani Jr. (timbales) Austin Cromer (chants) Hal Rasheed (chants) 1958/11/09 |
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アート・ブレイキーのドラミングは特徴的だ。 数枚アルバムに耳をとおせば、彼独特のドラミングのクセ、技がすぐにつかめると思う。 たとえば、有名なナイアガラの滝。 また、『チュニジアの夜』などで聴くことができる、アフロリズムを刻みながら、シンバルを豪快に ♪シャーン、シャーン、シャーン と3回、もしくは4、5回鳴らす豪快技。 または、多くの曲のイントロなどに使われる、 ♪タカカッ・トココッ・ドココッ といったタム回し。 どれもが、アート・ブレイキーを象徴する豪快な技で、こんなに明快でパワフルな技なのに、なぜ多くのドラマーは彼の真似をしないのだろう?と疑問にも思うが、考えてみれば当然のことかもしれない。 分かりやすいゆえに、ちょっとでも真似しようものなら、すぐに「あ、アート・ブレイキーの真似ね」とバレてしまうからだろう。あるいは単純過ぎて、公の前で披露するのは恥ずかしいのかもしれない。 どうせマネるのなら、もっと細かな技を教科書にしたいと思うのだろう。 だから、これだけジャズの世界では有名な存在でありながらも、「アート・ブレイキー派」と称されるドラマーがいないのだろう。 それだけ、アート・ブレイキーの必殺技は、水戸黄門の印籠のごとく、あるいはウルトラマンのスペシウム光線のごとく分かりやすい上に、披露をすれば「お、出たな」と聴く者を喜ばせてくれる要素がたしかにある。 ダイナミックで平易で明快。 これだけキャラクターが確立されているブレイキーのドラミングにかなう存在感を醸し出せるジャズマンはそうそうはいず、また、こんなこと言ってしまうとかなり乱暴なのだが、彼のドラミングさえいつもの調子であれば、どんなプレイヤーたちがどんな編成で、どんな曲を演奏したとしても、すべてはアート・ブレイキー一色に染まってしまうといっても過言ではない。 リズムの実験作であるはずの『ホリデイ・フォー・パンズ』ですら、いたるところに挟まれる掛け声やパーカッション群の重なり具合からは、アフリカな要素を濃厚に感じるものの、常に音の中心に鎮座するのはブレイキーのドラム。 抜群な存在感で、いつものブレイキーとしかいえないドラミングを繰り広げているため、着ている洋服が普段のタキシードから、アフリカの民族衣装にかわった程度で、そこに佇むのはまぎれもなくブレイキーそのものの音。 リズムの海のような演奏の間に挟まれる、ドナルド・バードのトランペットをフィーチャーした《スインギン・キルツ》や、フィニアス・ニューボーンの名曲《リフレクション》は、“いわゆる普通の4ビート”なのだが、趣きをまったく異にするはずの他のパーカッション実験曲との落差があまり感じられないのは、演奏形態がどうであれ「どの曲もブレイキーがドラムを叩いている」という事実がそこに横たわっているからだろう。 こと《リフレクション》においては、中盤のドラムソロの背景に流れるパーカッションとブレイキーのドラミングの対比が面白い。 単調なリズムパターンを正確に繰り返し、主役のブレイキーによる“ドラムによる歌”を引き立てるオケのようで、あくまでパーカッション=伴奏係、ブレイキー=リード打楽器という役割分担を浮き彫りにしている。 編成や楽器が変わっても、あくまでブレイキーが主役で、ブレイキーのドラミングをたっぷりと味わえるドラムなのだ。だから、実験作というようなキャッチコピーに臆せず、普通にジャズ・メッセンジャーズの演奏が好きな人はどんどん聴いて欲しいアルバムなのだ。 |
| (2011/08/16) |
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