DONALD BYRD AT THE HALF NOTE CAFE vol.2 (Blue Note) |
| - Donald Byrd |
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Donald Byrd (tp) Pepper Adamas (bs) Duke Pearson (p) Laymon Jackson (b) Lex Humphries (ds) 1960/11/11 |
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ドナルド・バードとペッパー・アダムスによる双頭バンドのライブ、『アット・ザ・ハーフノート・カフェvol.2』は、1曲目の《ジーニー》という曲ばかり聴いていた。 このデューク・ピアソン作曲のこの曲は、とにかくカッコいいのです。 曲の展開の緩急の付け方が、私的なツボにはまっているのだ。 さらに、カッコいいんだけれども、カッコ良過ぎてカッコ悪い事態に陥ってないところもミソ。 シャープ過ぎずに、ハードバップならではのユルさも絶妙にブレンドされているところが、私のツボを刺激する。 そして、本人は嫌がるかもしれないが、 奄美大島のCDショップ『サウンズパル』の店員であり、テナーサックス奏者でもあり、土着的ジャズグルーヴバンドのリーダーをも 務めるジャルーズマン(ジャズとブルースが合体した男)、takara氏のテーマ曲だと私は密かに思っている。 カッコ良いんだけど、カッコ良すぎることに陥ることに警戒心を抱いている彼の美学にピッタリの曲・演奏だと思っているのだが、takaraさん、如何なものでしょう? とにかく、この《ジーニー》一曲だけでも、持っている甲斐のあるアルバムなのです。 ところが、もう一曲、虜になりそうな曲を発見した。 うちのバンドの課題曲として《ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー》を演ろうということになり、参考になる演奏がないものかと探していたら、偶然にもこのアルバムに入っていた。 灯台下暗しですな。 チェット・ベイカーはスローテンポ(『ホェン・サニー・ゲッツ・ブルー』)、ソニー・クリス(『ジス・イズ・クリス』)はミディアムテンポ…。 いずれにせよ、この曲はしっとりと演奏されるに相応しい曲だと思っていた。 しかし、改めて注意して『ハーフノート・カフェ』バージョンを聴いてみると、「なんじゃこりゃ?」なのだ。 急速調のテンポ、しかも3拍子で始まるじゃないか。しかし、それもつかの間。5小節目あたりからは、ほとんどルバートに近いほど、スローなテンポにチェンジする。 そうかと思うと、再びAメロの前半に戻ったときは急速調の3拍子。 うーん、忙しいアレンジねぇ。 ここまで凝ると、コミカルにすら聴こえる。 リズムやタイミングが微妙に合っていないところも、ライブゆえの現象か。 この珍妙な《ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー》、決して優れたアレンジとはいいがたいものがあるが、一度気になると、何度も頭の中をリピートしてしまうヘンな魅力がある。 ま、この手の凝ったアレンジっていうのは、「せっかくライブをやるんだから、凝ったアレンジの曲を一曲ぐらい入れておこうぜ」というバンドにありがちな色気が出てしまったのかもしれない。 うちのバンドもそうだからね。 「一曲ぐらい凝ったアレンジの曲やって(客を)驚かせてやろうよ」、という話になりやすい。 単なるジャムセッションの延長のように、ただソロを回すだけのアレンジばかりじゃ、「自分らはサボっているんじゃないか?」という脅迫観念のようなものが、真面目で働き者で典型的な日本人の我々バンドメンバーは思ってしまうのだ。 だから、なにか凝ったことをやりたがる。 「いちおう、ちゃんとシゴトしてますから」と言いたいわけだ。客に対してというよりも、むしろ、自分の心に。 しかし、張り切って、あまり懲りすぎると、「最初ビックリ、次からクドい」アレンジに陥りがちだ。 この《ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー》も、「最初ビックリ、後味クドい」アレンジの典型例。 しかし、面白いアレンジなことには違いはないので、興味のある方は、是非聴いてみてください。 ピアノソロになっても、相変わらず、めまぐるしいテンポチェンジが踏襲されているので、デューク・ピアソンはちょっと弾きにくそうだ。 もし《ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー》はいまひとつ!と感じた方は、次は《ジーニー》の虜になってください。 |
| (2006/08/29) |
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