THEM DIRTY BLUES (Capitol) |
| - Cannonball Adderley |
|
|
Cannonball Adderley (as) Nat Adderley (cor) Barry Harris (p) #1-4 Bobby Timmons(p) #5-9 Sam Jones (b) Louis Hayes (ds) 1960/02/01 #5-9 1960/03/29 #1-4 |
|
|
|
キャノンボールのリーダー作の中では、もっとも愛聴しているのが、このアルバムだ。 なんたって、デューク・ピアソン作曲の《ジーニー》が入っているからということが大きい。ドナルド・バードの『ハーフ・ノート・カフェ』でのライブも名演だと思うが、適度に泥臭いこちらのバージョンも捨てがたい。 泥臭いといえば、泥臭名曲の《ワーク・ソング》も収録されていますな。 こちらの演奏も、ナット・アダレイのリーダー作のバージョンと負けず劣らずの出来。 ただ、私の大好きなスタンダード《イージー・リヴィング》が酔っ払いのべらんめぇ口調のような、のたくりまくりで吹かれているのはいただけない。ま、この口調はキャノンボールの大きな特徴の一つでもあるのだけれども、曲次第では「やめてくれ」になる。 彼の酔っ払い的なべらんめぇ節を楽しむのなら、タイトル曲の《ゼム・ダーティ・ブルース》が良い。流暢にクダを巻くフレーズがもっとも生かされた曲だ。 こってり、たっぷり。クドさの寸止め。 この按配がちょうど良い。 このトンコツ風のキャノンボール節の後に登場するナット・アダレイのコルネットが、良い箸休め(耳休め)となっているので、7分強の演奏時間もあっという間。 キャノンボールは、音色(とくに音の張り)やテクニック、フレージング、微妙なところまで神経の行き届いたビブラートなど、楽器コントロール技術においては、完璧ともいえるほどのテクニックのサックス奏者だが、「凄い!」と感じる以前に、まずは「快い!」と感じさせるサックス奏者だ。 どこまでも人なつっこいアルトが、親しみやすさを倍増させている。 特に、マイルスと演っていた頃に比べ、自己名義のバンドになってからというものの、プレイに適度な泥臭さが加味されているので、親しみやすさにも拍車がかかった。 先述のタイトル曲や、ボビー・ティモンズの名曲《ダット・デア》なども彼の泥臭くも親しみやすいスタイルを充分に活かす選曲だ。 そういえば、このアルバム、iTunesに読み込ませるとと、ジャンルには“R&B”と表示されるんだよね。 でも、この分類、分からないでもない。 “JAZZ”と表示されるよりは、リズム・アンド・ブルースに分類されたほうが、たしかにシックリとくるものがある。 製作者(あるいはCDにデータを焼き付けた人)は、なかなか良くワカッテいる。 |
| (2006/07/16) |
|
|
|
|
All Rights Reserved. |