PORTRAIT OF CANNONBALL (Riverside) |
| - Cannonball Adderley |
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Cannonball Adderley (as) Blue Mitchell (tp) Bill Evans (p) Sam Jones (b) Philly Joe Jones (ds) 1958/07/01 |
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《ナルディス》一発で聴くアルバムだ。 他の演奏は、大したことない。というか地味。印象にほとんど残らない。良くも悪くも典型的なジャムセッションタイプのハード・バップ。 ピアノはビル・エヴァンスだし、ドラムはフィリー・ジョー。 贅沢なメンバーといえば、メンバーだが、なんだかアルバム全体に覇気が漲ってないんだよね。 録音のバランスのせいかもしれないが、リズムセクションの引っ込みっぷりは、実際に行われた演奏よりも、さらに下方修正された印象しかリスナーに与えていないのではないかと思う。 ときおり、ブルー・ミッチェルが「お、この歌い方いいねぇ」というフレーズを吹くには吹く。しかし、それ以外は、正直言って地味で、「おや?!」っと引っかかるほど特筆すべき点はなく、ラストの《ナルディス》まで、可もなく不可もなく続くといった感じだ。 とくに、輸入盤CDだと《マイノリティ》のテイク違いが3曲連続で続くので、曲順をセットするのが面倒な私としては、ちょっとカンベンしてくれ、って感じだ。 だから、ラストの妖しい《ナルディス》の登場を待つしかない。 《ナルディス》というと、ビル・エヴァンスのイメージの強い曲かもしれないが、じつは、この曲、マイルスがキャノンボールのために作った曲なのだ。 当の本人よりもビル・エヴァンスのほうがこの曲を気に入ったようで、何度も演奏している上に、『お城のエヴァンス』という決定打もあるから、エヴァンスのイメージのほうが強いのかもしれない。 『お城のエヴァンス』の《ナルディス》は速めのテンポ設定ゆえ、アグレッシヴなカッコ良さが目立ったが、キャノンボール版のほうは妖しさのほうが際立っている。 ビル・エヴァンスのシャープな演奏に慣れた耳には、非常に妖しく魔術的に響くこの演奏の秘密は、テンポ設定にある。 さらに、2管によるアンサンブルが、よりいっそう旋律を妖しく彩っていることも大きい。 「ホントに同じ曲?」というぐらい、違う響きに聞こえる驚きは、エリック・ドルフィー&ブッカー・リトルによる『アット・ザ・ファイブ・スポットvol.1』の《ファイヤー・ワルツ》に聴きなれた頃に、マル・ウォルドロンの『クエスト』のバージョンを聴いたときの驚きに近い。 とはいえ、妖しく感じるのはテーマの部分だけ。 ブルー・ミッチェルやエヴァンスのソロは、かなりムーディ。グラスを傾けるには良い雰囲気の演奏ではある。 キャノンボールが好きでたまらないという人以外には、無理してオススメはしないアルバムだ。もっと素晴らしい演奏をしているキャノンボールは他のアルバムでいくらでも聴ける。 |
| (2006/04/01) |
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