FINESSE (Cocord Jazz) |
| - 秋吉敏子 |
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秋吉敏子 (p) Monty Budwig (b) Jake Hanna (ds) 1978年 |
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最初はパウエルのもろコピーから出発した秋吉敏子だが、78年のこの演奏を聴くかぎり、完全にパウエルの重力圏から脱した手ごたえを感じる。 パウエルゆずりの斬れ味の鋭さは少し控えめになり、かわりに、優しく聴き手を包むような柔らかさに溢れている。 もちろん、徹底的にパウエルを研究分析し、練習を重ねた末に生み出されたスピード感、ドライブ感は健在だが、タッチに丸みとふくよかさが加わっている。完全に秋吉ならではのオリジナリティを獲得したピアノだ。 明るく、優美。前向きな波動を感じるピアノは、エレガントですらあり、いつ聴いても心地よい。 特に《カウント・ユア・ブレッシング》の優しさと力強さの共存したタッチはどうだ。 朝、目覚めたときに窓を開け放った瞬間、新鮮な空気が部屋の中にはいってくるように、この1曲目がかかった途端に、部屋の空気が変わる。 それほど、瑞々しさと溌剌さに溢れた優しく芯のあるピアノなのだ。 名手モンティ・バドウィッグの深みのあるベースも彼女を好サポートしていて、地味ながらも彼のベースの聴きどころも多い。 とくに《アメリカン・バラッド》の寡黙なベースソロが渋く、好感が持てる。 聴きこめば聴きこむほど、良さがじわじわと染みてくる一枚だ。 ビッグバンドだけではなく、ピアノトリオの秋吉を聴きたいという方には、まっ先におススメしたいアルバムだ。 |
| (2006/01/11) |
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