アカシアの雨がやむとき (徳間ジャパン) |
| - 阿部薫+佐藤康和ユニット |
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阿部薫 (bcl #1,as #2-3,harm #2) 佐藤康和 (per) 1971/10/31 東北大学教養学部教室にて |
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阿部薫にしては珍しいスタンダード(?)集。 《アカシアの雨がやむとき》、 《チム・チム・チェリー〜暗い日曜日》、《恋人よ我に帰れ》と、収録3曲のすべてが、スタンダードやポピュラーソングというのは、他の彼のアルバムにはなかったはずだ。 もちろん、《アカシアの雨がやむとき》や《チム・チム・チェリー》は、 阿部の愛奏曲でもあり、いくつかの遺された音源はある。 しかし、3曲とも既存の曲という選曲のものは、この『阿部薫1971 アカシアの雨がやむとき』が唯一のものだ(なはず)。 これは、1971年10月31日に東北大学の教養学部の教室でのライブの模様を収録したもの。 このコンサートを企画したのは、当時の『ユリイカ』や『カイエ』の編集長だった小野好恵。『ジャズ最終章』の著者でも有名な人ですね。 編成は、阿部薫と、ドラムの佐藤康和とのデュオだ。 佐藤康和は現在YAS-KAZという名前で活動している、“あの人”だ。 佐藤のドラミング(とパーカッションプレイ)は的確に阿部のサックスを彩り、陰影をつけており、レスポンスの良さは特筆に値する。 バスクラリネットで吹かれる《アカシアの雨がやむとき》。 前半は非常に物憂げ。 この曲の気分に非常にマッチしている。 後半にいけばいくほど、激情し、エリック・ドルフィーのバスクラよろしく、しゃくりあげ、咆哮し、凄まじい勢いで原曲が解体されてゆく。 佐藤のドラミングも、ピッタリと阿部に寄り添っていて、的確にムードを盛り上げている。 《チム・チム・チェリー〜暗い日曜日》の前半の阿部はハーモニカを吹くが、さすがに全楽器中、もっとも体力を消耗させるハーモニカを彼はまだ自分の身体の一部として取り込んではいない。 しかし、音のインパクトは凄く、録音のせいもあるのだろうが、 阿部の息が鉄板をひっ掻いているような音がする。 ラストのグジョグジョに歪んだ《恋人よ我に帰れ》は、アルトサックスで縦横無尽に空間に絵を描き、歪め、捻じ曲げている。 阿部薫はエリック・ドルフィーを目指し、ドルフィーの速度を超えんとしていたが、このライブの阿部は、ドルフィーというよりは、どちらかというとアイラー的。 天然に肉体の奥底から湧き出てくる歌を、加工や殺菌をせずに、 ナマのままで剥き出しのまま我々に提示しているような雰囲気があるのだ。 |
| (2005/11/15) |
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