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酔っ払った人を観察するのが好きだ。
そして、品のある酔い方をする人、というとちょっとニュアンス違うかもしれないが、要するに、酒の席で、周囲を楽しい気分にさせる酔い方をする人が私は好きだ。
反対に、周囲に不愉快な空気をまき散らかしながら酔う人は嫌いだ。
口もききたくない。
それどころか半径3m以内に近寄ってくれるなとさえ思う。同じ空気すら吸いたくないのだ。
しかし最近では、そういう人と成り行き上、仕方なく会話を交わしたり、観察することもたまには必要なのかな、とも思うようになってきた。
ひとつは、自分の適応力と我慢力を鍛える良いチャンスだから。
もうひとつは、「オレも酔ったらこのような空気をまき散らかして周囲を不快にさせていないだろうか」と自分に問いかける良い機会になることと同時に、素晴らしい反面教師として相手を観察できるから。私にとって、ボロ酔いしている人は、格好なサンプルなのだ。
だから、イヤな相手にたいしての耐性や我慢力は20代のときに比べると随分上がったんじゃないかと思っている。
酔って不快な空気をまき散らかすか否かについては、とにかく言葉を控える、喋りたいことの7割程度に会話を抑えることで、だいぶ解消できるんじゃないかと思う。
とにかく酔って不快なヤツは喋りすぎ、語りすぎだって。
あと、オッサンにありがちなのが、“昔とった杵柄”話。
いわゆる仕事の自慢話だね。それも昔の(笑)。
昔はよかったんだねぇ。
で、今は?
昔の話ばかりをしたがる人の話って面白くないなぁ、そういえば。
酒の席だし、持論を真剣に熱を帯びて語ったところで、相手を白けさせるだけだし、だいいち野暮でカッコ悪い。私の美意識に反する(笑)。
言いまわしに気をつけないと、たとえ相手をからかったり馬鹿にするつもりがなくても、思わぬことで傷つけている可能性もある。だから、酔いが回ってきたときは、喋らなければ喋らないほど私の場合は安全かつ無難で世界が丸く収まるのだ(決して酔うと毒舌になるというわけではないのだが)。
しかし、ただ黙っているだけでは雰囲気が暗くなるよね。
だから、もちろん話すし、相槌も打つが、そのときに自分自身に課しているのは、“できるだけ短いセンテンスで効果的なセリフを”ということ。
べつに映画のシーンに憧れているわけでもなく、ハードボイルドを気取っているわけでもないが、短い言葉で会話が盛り上がれば、それはそれで粋ではないか。
必ずしも思ったとおりのセリフが出てくるわけではない。しかし、出来るだけ短くマトを得た言葉を発しようと酔った頭はフル回転状態。酔い止めにもなる(笑)。
とかく男にありがちなのが、酔って気分がよくなると自説を熱く語りだすこと。相手が相槌を打つ間もなくエネルギッシュに熱を語る姿は、鬱陶しさと紙一重。
だいいち、互いにアルコールがはいった状態でマジメな話をしたところで、どれだけ正確に相手に伝わっているのか分かったものではない。
本当に、どうしても、言いたいこと、自分が伝えたいことがあるのであれば、酒の席で話すことは決して効率の良い行為とはいえない。
それでも自説を展開したい、言いたいことがある、多くの人にオレの話を聞いてもらいたい。
そういう人には、酒の席以外で、いくつかの効果的な方法がある。
一番いいのは本を書くこと。
これがもっとも効率の良い伝達方法だ。
考える作業もともなうし、編集も加わるので、内容も交通整理され、より相手に伝わりやすい内容になることだろう。
しかし、誰もが本を書けるチャンスに恵まれているわけではない。
次に講演。
講演をすれば、文章を書かずに喋るだけで自分の考えを大勢の人に伝えられるメリットがある。そして、誰もが真剣に自分の話に耳を傾けるから、思想伝達にはもってこいな手段だ。
しかし、これも一部の人にしか出来ないこと。
だから、私の場合はブログを書く。
メルマガを書く。
ホームページを持つ。
音楽鑑賞会を主催する。
そうすることによって少しずつ自分の考え(ってほどでもないけど)や感じたことを発表しているわけ。
長々と酒の席で自説を熱く語る人は、今はミクシィもあるし、無料のブログもたくさんあるんだから、そのような場所で自説を展開されることをお薦めしたい。
書いた分量で、自分の考えや主張がいかほどのものかを診断できるしね。
1週間、2週間と休まずに続けば大したもの。
さらに頭の中をキチンと文章化出来るようになれば、会話力もアップするはず。
しかし、1日か2日書いて、あとは続かなかったり、言いたいことがうまく文章化できないということであれば、残念ながらそういう人の酔った席での語りはつまらない可能性が高い。
自分の言葉を持ってないということだから。
自分の言葉を持っていない人の語りを面白いとは思えないよね?
酔っ払うと“語リスト”になりがちな人、是非、トライしてみてください。
ブログでもミクシィでも、あるいはノートでもいい。2週間ぐらい毎日、自分の考えを文章化してみてください。
そして、時間を置いて、出来るだけ客観的な気持ちになって読み返してみてください。
面白いですか? 興味深いですか? メリハリがありますか? 一本調子になってませんか? 一人よがりじゃありませんか?
もし、そのように感じてしまうのであれば、相手はあなたの“語り”を予想以上につまらなく感じているかもしれませんね。酒の席での語りすぎには注意をされた方が平和です。
セルフチェックとして是非やってみましょう。
私?
私のblogやホームページを見てもらえば分かるとおり、いらんこと、どーでもいいことをダラダラと書き綴っているよね?
だからなのかな、あんまり酔っ払っても必要以上にたくさんの言葉を話そうとは思わないのだ。
詳しくはオレの書いたものを読んでくれ、って思っているから。
もう、吐き出しちゃってるんだね。
だから、最近はあまり“語リスト”にはなっていないような気が、自分ではしている(そう思っているのは自分だけだったりしてね)。
(記:2006/06/02)
(加筆修整:2007/02/11)
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