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池脇千鶴が主演の映画、『大阪物語』は不思議な余韻を残す映画だった。
エンディングに流れる尾崎 豊の「風に吹かれて」も印象的だったが、ギラギラした暑さと、街の埃っぽさ、そして雑踏と路上の匂いが、リアルなほどにこちらの五感に訴えかけてくる作品だと思った。
夏の大阪の街の中、池脇千鶴と、元クラスメートのトオルが、500円で買った自転車で疾走するシーンのバックで流れる真心ブラザーズの歌も良かった。松任谷由美の「ダンデライオン」のメロディをソウル風にしたような感じの歌だが、ヴォーカルにもリズムにも生き生きとした躍動感があって、この歌の流れるシーンはこの映画の一つの山場だろう。
ところで、池脇千鶴といえば、現在NHKの連ドラ『ほんまもん』の主演も勤めている(じつは、第一話から欠かさず観ている)。
山中木葉(やまなか・このは/結婚後は松岡木葉)という名前の、料理人の役を演じている。
そういえば『大阪物語』で演じた彼女の役の名前は、
霜月若菜(しもつき・わかな)だが、
若菜も木葉も植物に関係のある名前だなと思った。
ほかにも『大阪物語』と『ほんまもん』の共通点がないかなと、くだらない連想を働かせたら、あったあった。
それは、池脇千鶴のお父さん役の人物の生き様だ。
『大阪物語』での池脇千鶴のお父さん役は、沢田研二(霜月りゅう介)で、『ほんまもん』での池脇千鶴のお父さん役は、根津甚八(山中一路)だ。
二人とも、渋くて格好良く、味のある役者(歌手)だ。
まぁ、それは単に私の好みの問題も大きいので、共通点というほどのことではない。
共通点は、以下のことだ。
- 浮気をする(していた)。
- 愛人(元愛人)は子供を生む。
- 生まれた子供は、二人とも女の子。
- 必然的に、『大阪物語』でも『ほんまもん』でも池脇千鶴は義姉の役。
- お父さん、二人とも基本的には自由人。好き放題、自分のやりたいことをやって生き、
- 死んでしまう。
ということ。
後々で家族が被る迷惑などを省みずに、自由奔放に生き、人間的な弱さと、それゆえの魅力を兼ね備えたお父さんの娘の役を池脇千鶴は、2回も演じている。
それでも、あまりストーリーが暗く湿っぽくならないのは、彼女が持つ天性の明るさゆえなのかもしれない。
関係ないけど、池脇千鶴の大阪弁は、とても柔らかい。
(記:2002/02/11)
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