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底意地の悪い言い方をすると、「ワケあり」な人たちばかりが登場する北海道は富良野という土地で、考えようによっては、かなり陰惨な話も、北海道の大自然の美しい景色や、真っ白な雪景色と、さだまさしの「る〜る〜るるるるる〜」な歌で中和させ、願わくば感動にまで昇華させてしまおうという魂胆が見え見えなところが、どうもイヤなのだ。 主要な登場人物のプロフィールを簡単に追いかけてみようか。 妻の浮気で離婚し(その妻も後に死去)、二人の子供を連れ、故郷の富良野の麓郷という土地へ還り、電気も水道も通じていないオンボロ小屋に居を構え、無邪気で遊びたいざかりな子供二人に様々な重労働をさせ、北海道の厳しい大自然の中、強くたくましく生きる父・黒板五郎は、旧友(水商売の女)の借金の保証人になったら逃げられたり、火事で家を焼失したりしている。
この父の息子・黒板純くんは、高校時代は東京で過ごすが、東京にいる間、ピザ屋でバイトをしていた女の子を孕ませ、彼女が中絶した結果、体を壊してしまい、彼女の父親にぶん殴られたり、陰湿な嫌がらせをする職場の先輩を工具で殴って怪我を負わせたりもしている。 彼の妹・黒板蛍は、小さい頃は真面目でしっかり者な娘だったのだが、看護婦になり札幌の病院に勤務するようになると、母親の浮気の血の遺伝かどうかは知らぬが、看護婦長の旦那の医者と不倫、駆け落ちをした挙げ句、最後は捨てられてしまうのだが、お腹の中には逃げられた男の生命が宿っている。最近は兄の親友・正吉と結婚し、今のところめでたしめでたしな状態。 五郎と別れた妻の妹・宮前雪子は、一時期、色恋絡みの傷心を癒すために富良野に住んでいたが、妻子持ちの男を略奪することに成功し、一時期は東京に住み、子供も産んで幸せな家庭を築き上げるが、自分が奪い取った男、今度はもっと若い女性と浮気をしてしまい、離婚。子供も男の実家に取りあげられてしまい、会いたくてもなかなか子供に会わせてもらえないような状態という、因果応報を絵に描いたようなキャラクター。そして、富良野に還ってくる。
そんな雪子に若い頃には恋心を抱き、彼女の気を惹くためか、男を上げるためか一時期はボクシングを始めるが、試合ではボコボコにやられてしまう牧場のせがれ・北村草太は、純くんが兄のように慕う、ちょっとオッチョコチョイだが人の良いお兄ちゃんだ。 ああ、なんだか文字にすると、暗い気分になってきたなぁ…。 実際、テレビを見ている分には、文字にしたほどの暗さは感じはしないし、皆、心に傷を持つからか、優しくてイイ人たちばかりなのだが、パーソナルデータを客観的に文字にしてみると、何だか度し難く暗い…。 この富良野に住む人々の人間模様を描いたドラマが『北の国から』なのだが、美しい自然をところどころに混ぜりゃいいってもんじゃないぞと思ったり、85%の陰惨な話と15%の心温まる話を大自然の映像とさだまさしの歌で中和させようったって無駄だからな、と構えていつつも、いつのまにか、画面に引き込まれ、物語に同化し、最後には毎回必ずといって良いほどしつこく繰り返される回想シーンでは涙ぐんでしまっている自分がいる。ちょっと悔しい。
物語の作りやストーリーの運びが非常に上手いのだと思う。
つい最近、次の『北の国から』の脚本が完成したという。
(記:2001/06/28)
追記
『北の国から』の最終話とされる、「遺言」を見たが、あまり面白くなかった。
プラス、この最終話が二話連続で放映される前に、フジテレビが用意周到に放映した総集編が原因ということもある。 (記:2001/11/27)
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