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バルキリー。 ファイター(F-14に似た可変翼戦闘機)、ガウォーク(飛行機に足と腕が生えたような形態)、バトロイド(2足歩行のロボット)の3形態に変形するという大胆なアイディアが盛り込まれた統合軍の主力兵器だ。 放映当時(1982〜1983)は、その斬新な変形のアイディアには度肝を抜かれた方も多いと思う。私もオープニングに登場するバルキリーが、あまりにも素早く、そして鮮やかにファイターからバトロイドに変形し、次々と敵(ゼントラーディ軍)の戦闘ポッド(リガード)を倒してゆくシーンに衝撃を受けた一人だ。
余談だが、映画『トップ・ガン』の監督も、息子に買ってあげた(息子が持っていた?)、バルキリーの変形するオモチャに触発されて、米海軍の主力戦闘機・F-14が主役の映画を作ろうと思い立ったそうなので、思わぬところに影響が出ているものだ(逆影響とでも言うべきか)。
閑話休題。
最近は、おもちゃ屋へ行くと明らかに我々大人を対象とした昔懐かしのアニメやヒーローの高額なおもちゃが目立つようになってきた。
子供の頃、小遣いやお年玉をやり繰りして、やっとの思いでおもちゃやプラモも買った人も、社会人になれば、一回の飲み代よりも、はるかに安い値段でおもちゃを購入することが出来る。 ちなみに私は、小さい頃からゲップが出るほどチョコボールを食べてみたかったのだが、今になってチョコボールを買い占めたり、クリスマスのケーキの安いやつを12月25日の夕方に買ってきて(つまり売れ残りになって値引きされたケーキ)、スプーンで丸一個ごと平らげてみたりと、ササヤカでセコイ愉しみ方をしているが、それと同じようなものなのだろう。違うか…。
「マクロス」放映当時の小中学生は、いまやとっくに成人してしまっている。中にはアニメのロボットからプラモに入門し、スケールモデルへと嗜好が変わったモデラーも多いだろうし、さしてプラモデルに興味がなくとも、当時のマクロスに熱中していたファンの数も相当な数に登るだろうから、彼らを取り込むのは容易だと思うし、中々ウマイやり方だなとも思う。 私自身は、プラモデルから足を洗ってから既に15年以上たつが、ハセガワのバルキリーならば買っても良いかな?と、封印している「プラモ熱」が疼きかっていることも確かなのだ。 ハセガワもウマイところに目をつけたな、と思った次第。
さて、そのバルキリーだが、いくつかのタイプがある。
機銃が二本のVF-1J。
のちに主人公が乗り換えるタイプが、指揮官・隊長用のVF-1S。 また、複座式のVF-1Dという機体もあって、頭部の機銃は確か2本。テレビ版に登場したVF-1Dは、オレンジ色のカラーリングが鮮やかだった。 私の場合は、最も一般的なタイプのVF-1Aが好きだ。テレビ版では一番多く登場したサンド・カーキ調の塗装のVF-1Aは、いかにもザコキャラ的な存在感で、今一つだと思うが、映画版においての白を基調とした塗装の機体は格好良い。もちろん、天才パイロットのマックス(マクシミリアン・ジーニアス)専用の青い塗装の機体も好きだ。 宇宙空間の戦闘においては、変形することにどれだけのメリットがあるのかは疑問だし(巨人との格闘戦を念頭に入れているらしいが…)、物理的には変形することが出来る形状と構造をしていたとしても、現実においては変形する兵器、しかも人型に変形する兵器など、荒唐無稽な空想の産物以外の何ものでもないのだが、そんな野暮な突っ込みはさておいても、とにもかくにも、ファイター形態のバルキリーは、本当に美しい機体だと思う。
デザイナーの河森正治氏は、アニメのメカ、ことに航空機のデザインに関しては、きちんと空力を考えて、「本当に飛べる」形状を念頭に置いてデザインをしているのだそうだ。 アニメに登場するメカとしてではなく、一つの流麗な航空機として、丁寧にじっくりと時間をかけてハセガワのバルキリーを作ってみるのも悪くないかな、とちょっとだけ考えている。
(記:2001/06/02)
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